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日本人と豚肉

日本の祖先はいつ頃から豚肉を食べ始めたのでしょうか。

とんかつの由来

とんかつの名前の由来は果たしてどこから来たのでしょうか。

黒豚って何?

黒豚は普通の豚肉とどこがどう違うのでしょうか。

SPF豚って何?

最近スーパーで見かけるSPF豚(無菌豚?)何処まで無菌なのでしょか。

東京Xって何

銘柄豚の一つ東京X(エックス)、初めて耳にした方もこの豚は要チェック

松阪牛って何

美味しい牛肉の代表的な銘柄の松阪牛。その秘密は?

豚肉とニンニク

豚肉のビタミンB1とにんにくの相性、そしてマグネシウム、クエン酸との関係

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日本人と豚肉

現在豚肉は国民一人当たり年間約16kgと肉類の中では一番多く食べられています。
(因みに2位は鶏肉約12kg、3位は牛肉約11kgになります)
では、その豚肉は日本でいつ頃から食べられていたのでしょうか。
勿論現在私達が食べている豚肉は、明治時代に輸入されたものですが、古代日本では猪を食べていました。今までは、古墳時代から飼育され食されて来たと思われていましたが、最近になって奈良国立文化財研究所が北海道大学の協力で、今までよりもっと以前の弥生時代から既に飼育されていた事が判りました。飼育といっても現在の様に檻に入れて飼っていたのではなく放し飼いで人間の残飯を与え、祭り事の時に食していたのではないかと想像されます。豚肉は、意外と日本人の食生活に古代より馴染みの深いものだった様です。
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とんかつの由来(名前の起源)

とんかつは日本独自の料理です。
大正時代に「カツレツ屋」という専門店が現われ、昭和初期になって「とんかつ」と云う看板が上野周辺に掛かったそうです。その看板は「楽天」とも「喜八」とも「ポンチ軒」とも云われどこが最初であるかは定かでは有りません。  とんかつの名前の起こりはフランス語の「コートレット・ド・ポール・パネ」(骨付き豚肉の揚げ物の意)から由来し、日本のに渡って揚げ物専門の言葉として”カツレツ”となりました。そして日本語のトン(豚)とカツレツが一緒になって出来上がった昭和生まれの造語です。
ロースかつの歴史は、明治38年上野の「ぽん多」の店主、島田信二郎氏がポークカツの名で売り出したのが始めでした。又、ヒレカツは上野の「蓬莱屋」が元祖と言われています。大正の初期に肉屋さんの「ヒレが売れなくて余って困っている、何かこれを使えないか」と言う声にヒレカツを思いついたそうです。とんかつと言えば切っても切り離せないのが千切りキャベツ。その千切りキャベツを付け合わせにと考案した人が銀座にある「煉瓦亭」の店主でありました。その多くの先代の知恵を経て、とんかつは日本の人々に愛され、我国の代表的な食べ物の一つになりました。
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黒豚

今日、何処のスーパーへ行っても黒豚を見掛けるようになりました。
では、普通の豚と黒豚の違いは何処に有るあるのでょうか。まず名前の通り一般の豚は白色をしていますが黒豚は黒色で被われています。そして別名六白(ろっぱく)と呼ばれる様に、4本の足首、鼻、尾の先の6箇所に白斑が有るのが特徴です。私達が豚肉として口にするのは大きく分けて、3種類有ります。一つはヨークシャー種とランドレース種(白豚と言われる品種)そしてデュロック種(茶褐色の豚)、もう一つはバークシャー種、それが黒豚の品種に当たります。餌にも大きな違いが有ります。出荷2ヶ月前からサツマイモを与え甘みの有る肉質にしている事です。そして飼育期間は一般の豚は約生後6ヶ月で製品にするのに対し黒豚は(生育が遅いため)8ヶ月かけて製品にします。又、ヨークシャー種は一回に12頭前後生まれるのに対しバークシャー種の黒豚は8頭前後しか産まれません。そのため一般の豚よりコストが掛かってしまいます。黒豚は明治時代にイギリスから輸入され、大正時代から昭和30年代にピークを迎えます。しかし、ヨークシャー種が飼育期間と子供を産む頭数の違いから、黒豚は急速にその数を減らし、一時は殆ど姿を見なくなりました。しかし黒豚の味の良さが見直され、”割高であっても美味しい豚肉”と云う時代のニーズとも合い、その数を再び延ばしてきました。今日に至っては黒豚と白豚の掛け合わせた豚まで黒豚として大量に出回るようになり、地元鹿児島では「かごしま黒豚証明書」が出て来るまでになっています。平成11年9月1日から「黒豚の表示方法はバークシャー純粋種の豚肉のみを(黒豚)と表示できるものとする」となりました。

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SPF豚

Specific Pathogen Free(特定病原菌不在)豚の略称で、豚の発育に大きな影響を及ぼす病気(日本ではマイコプラズマ肺炎、萎縮性鼻炎、豚赤痢、オーエスキー病、トキソプラズマ病が指定されている)にかかっていないことが証明された、健康証明書付きの豚で、完全な無菌豚ではありません。衛生管理の徹底した宿舎で育てられ、抗生物質の投与も通常豚よりも4割前後少なくしています。出産も産道の感染を防ぐため帝王切開で取り出しています。原則的には生でも(火を通さなくても)食する事が出来ると言うのですが、流通過程は通常の豚と区別されない為それは避けた方が良いでしょう。価格の点ではルートによって若干異なるものの、ほぼ同じか、一割前後割高になっています。価格がそれほど高くならないのは、生育途中で感染病にかからない為、病死する豚が少なく、コストが吸収されるからだと思います。しかし、この飼育方法が直接肉質に反映するかは、少々私としては疑問が残ります。一般的には肉質の評価もまずまずとの及第点は取っていて、肉の臭みが少なく、何より安全と言うイメージが強いです。
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東京X(エックス)

東京X初めて耳にする方も多いと思います。
それもそのはず、この豚は出荷量が少ないため大手デパート、それも毎日置いてあるとは限らない豚肉だからです。 この銘柄豚は、東京畜産試験場が平成4年から七年にかけて、「北京黒豚」「バークシャー種」「デュロック種」の3種をかけ合わせた、新しい系統の豚肉です。上質な香りとサッパリとした脂肪、程よい柔らかさ、滑らかな歯ごたえが、うたい文句です。飼育段階でも薬剤(ホルモン剤、抗菌剤、抗生物質)を使わず、餌も農薬やホストハーベスト(収穫後農薬をかけた穀物)は使用しない。豚房もスペースを広くとり、換気と採光をキープ、快適で衛生的な環境で育てています。
消費者の評価も高く、ねらい目通りの効果を得ているようです。難を言えば入手しにくく、価格も一般の豚肉より約1.5倍と高い事です。平成13年度東京の畜産農家は100軒余り、生産する東京Xは約3000頭です。その為出荷した途端に売りきれと言う状態が続いています。平成16年には増産計画により一万頭にまで増やす予定です。
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松阪牛

当店自慢のハンバーグの美味しさの秘密の一つに松阪肉のバラを使用している事が挙げられます。ではこの松坂牛、どこがどう一般の牛と違うのでしょうか。それを簡単にご説明致します。まず松阪牛と言う種類の素牛(もとうし)はいません。正式には松阪という産地でで育てられた和牛の牛を松阪牛と言います。但馬地方で育った生後7,8ヶ月の子牛を三重県中西部を流れる出雲川から宮川にかけての地域で飼育した未経産(処女牛)の黒毛和種を1頭1頭手塩に掛けた牛が松阪牛となります。正式には松阪肉と松阪牛とは少々違います。(松阪肉は上規格以上の物に限ります。)松阪肉と言われるのはある一定の等級を満たさなければその名前を使う事が出来ないのです。その等級は4つあり「脂肪交雑」いわゆる霜降りで、その度合いを1(まったく入っていない) 〜12(最高)の12の段階に分けて区分します。これを基に5つの等級に分けます。no.8〜12 のものが等級5で「かなりよいもの」、no.5〜7が等級4で「やや良いもの」、no.3〜4が等級3で「標準のもの」、no.2が等級2で「標準に準ずるもの」、no.1が等級1で「劣るもの」となっています。ですから5が最上級になります。「肉の色沢(しきたく)」肉の色を色見本カードで1〜7段階と光沢は肉眼で1〜5等級、「肉の締り及びきめ」肉眼で1〜7段階、以上の4項目の判定を基に1〜5等級に決定され、それと歩留りをA,B,Cクラスに(Aが上)分けこれと、先ほどの評価を合わせA-5からC−1の15等級に分けます。A-5が最上級になります。松阪肉はA-5〜B-5のランクの肉だけに許された名前なのです。そしてそれを販売できっるのは「松阪肉牛協会」に加盟している肉店だけなのです。
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豚肉とニンニクの相性

最近ビタミンB1が多く含まれている豚肉が脚光を浴びてきました。ビタミンB1の働きの第一は疲労回復と言われています。これが不足すると疲れ易いとか無気力になるだけではなくストレスが溜まりやすくなります。更に脳細胞の目減りも多くなり記憶力低下も起こし易くなると言われています。そのビタミンB1を最大限に生かしてくれるのがにんいくや玉葱、長葱、ニラなどに含まれている硫化アリル(アリシンとも言います)です。この成分の細胞を壊す(スライス、擦る)と酵素の働きで生成され、それがビタミンB1の吸収力を高めてくれます。又その働きを高めてくれるのがマグネシウムです。マグネシウムは昆布、スルメ、カシューナッツに多く含まれています。そして、もう一つビタミンB1の代謝を早くしてくれるのがクエン酸です。そのクエン酸を多く含む食品はレモン、梅干、オレンジ、グレープフルーツ、トマト等一般的に酸っぱい食べ物に多く含まれています。ビタミンB1を吸収力を高めてくれるアリシン、その働きを高めてくれるマグネシウムやクエン酸を同時に摂取して、効率の良い食事の工夫をしたいものです。手前味噌で申しあげ有りませんが、当店の昆布だしの味噌汁と、にんにくとんかつうめじそとんかつはその点でビタミンB1を効率良く摂取する理想のメニューだと思います。ご来店の折には一度お召し上がりください。
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