美味しいご飯の炊き方         


当店は比較的飲食店のお客様、特にご飯に厳しいおすし屋さんや
お米屋さん、或いは実際にお米を作っている農家のお客様も
多くいらしゃいます
そのお客様さえも満足して戴ける為にお米にも細心の注意を払い
出きる限り美味しいご飯をお出しする様心掛けています

今迄当店が培ってきた、そんなお米の炊き方をご紹介しようと
思います 今皆様が召し上がっているお米の旨味を最大限に
引き出せるヒントになれば幸いです

まず第一に研ぎです
美味しいお米を戴く為の基本はこの研ぎです
お米は(無洗米を除いて)若干のほこりと精米した時に付いた糠が
付いています 研ぎはこの二つを取り除く事です
ここで大きな矛盾が出てきます
お米を研ぐには水を使います お米は乾燥しているので急速に水を
吸収しそれと同時に糠もお米の中に取りこんでしまいます
研ぐためには水が必要なのに、水を使うとお米に糠の匂いがしみ込みます
糠の匂いが付いたご飯は風味が台無しになり美味しく戴けません 

その矛盾を解決するのが時間です
出きる限り手早く研ぎ、糠の匂いの進入を最小限に止める事です
お米を入れた容器に一気に水を入れ素早く掻き回し直ぐに研ぎ汁を
捨てます 水を切ったらシャカシャカと手のひらでリズミカルに研ぎます
お米とお米とを擦り合わせて糠を取り除く様に約5,60回研ぎます
この時、力任せにすると米粒が潰れるので注意し、あくまでも軽快に
リズミカルに、をイメージしながら研ぎます

手を止めたら一気に流水を入れ素早く研ぎ汁を捨てます
その時も手は休めません(お米がこぼれない様気を付けて下さい)
もう1回同じように研ぎます 1回目より多く7、80回にします
(糠の濃度が薄まっている為、初回よりも多くの時間が取れるからです)
同じように一気に水を流しこみザルに上げます
この間の作業時間は4、5分で済む様にして下さい

次ぎにお米を水に浸す時間です
夏は30分冬は一時間以上は必要です
水に浸さずに研いで直ぐに炊くと(にわか炊き)どんな美味しい
お米を使っても決して美味しく炊く事はできません

いよいよお米を炊きます
充分水を含んだお米を美味しく炊く為には一工夫必要です
どうしても電気炊飯器では美味しく戴くには限度があります
そこで土鍋を使ってみては如何でしょうか
「お米なんて炊いた事が無いから」などと諦めないで下さい
そんなにお米を炊く事は難しくは有りません
炊飯器が復旧したのはそんなに昔でも無く、それ以前は誰もが
自分でご飯を炊いてのですから

ザルに上げたお米を土鍋に入れ水は1割前後控えて(お好みで)蓋をします 
まず中火で沸騰させ、次に弱火で6分(ふきこぼれない程度の火加減)
仕上げは極細の火で4、5分で火をとめ蒸らします(15分前後)
これでOK!美味しいご飯のでき上がりです
実際にやってみると以外と簡単なのにビックリすると思います
(最近はご飯を専用に炊く土鍋が市販されているそうです)

さてそれ以外に注意する事は
お米は配達は前もって連絡を取っておきます 
それは配達日に精米してもらう為です
出きる限り仕入れする直前に精米する事により
より美味しくご飯を提供できるからです

お米を炊く時は2升炊きのガスの炊飯器を使用、1回1、6升以上は
炊きません 平日は多くて1、2升から8合づつ炊きます
ですから1日昼と夜会わせて平均4、5回炊く事になります
お客様がどんな時間帯にいらしゃっても出きるだけ炊きたてを
召し上がって戴く様に心掛けているからです 
調理場を注意しみていると何度もご飯のスィッチを入れているのに
気づかれる事でしょう 

如何ですか
以外とお米も注意してみると美味しくする為の工夫が色々できます
もし時間が有りましたら土鍋で炊くご飯を試してみては如何でしょうか
せいぜい時間にすれば15分前後で美味しいご飯が戴けます
美味しい物を戴くのは必ずしも高い食材を摂る事だけでは無く
普段召し上がっている食材でも工夫次第で美味しくそして健康に良く、
幸せな気分にしてくれるはずです 良い事ずくめの食の世界
1日で3回も味わう事ができるのです

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